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日本では犬の狂犬病ワクチン接種は義務とされていますが、猫に関しては特に義務化されていません。フランスでも、猫が海外から入国する際には狂犬病ワクチンを接種していることが必要ですが、国内で生まれ、国内で飼育する場合は接種義務がありません。しかし、日本とフランスでの大きな違いは、最近でもフランスでは猫や犬が感染していたケースが見つかっているという点です。

猫にもうつる狂犬病

そもそも狂犬病と言われても、日本ではあまり話題にならない感染症のため、どのような症状で、どのように感染するのか、などはあまり良く知られていないかもしれません。

ラブドウイルス科リッサウイルス属のウイルスが原因の病気で、人を含む、哺乳類であればどの種類でも感染する可能性があります。この病気に感染している動物に噛まれると、そこから感染し、短い期間のうちにほぼ100%死亡する、恐ろしい感染症です。発症したは動物や人は、非常に苛立ち、急に行動を変え、ついには噛んだり攻撃したりすることがあります。最終的には、全身の麻痺、痙攣、昏睡が起こり、死に至ります。

フランスで猫が感染していた例①(2013年)

2013年のアルジャントゥイユで発見された例は、生後2ヶ月ほどの子猫で、道路で飼い主さんとなる人に拾われたそうです。すでに非常に攻撃的な状態であり、亡くなってから、飼い主さんが念の為、動物病院に報告しました。その後、パリのパスツール研究所によって感染が確認されました。さらに、猫の遺伝子タイプから、子猫はモロッコ産であることが判明しました。このことから、感染した猫がモロッコ(狂犬病流行地)から連れて来られていたことがわかり、この子猫に引っ掻かれたり、噛まれた人は適切な処置を受けたそうです。北アフリカからは、簡単に船でヨーロッパに入国できるため、動物の検疫をさらに厳しくする必要があるようです。

 

フランスで猫が感染していた例②(2020年)

 

コート・ドールで飼われている猫の行動が急変し、飼い主に噛みつく異常な攻撃性、神経障害(特に後肢の麻痺)が見られました。その後、狂犬病を疑って安楽死となり、パスツール研究所によって狂犬病と診断されました。ウイルスのタイプから、ヨーロッパコウモリ型であることが判明し、猫がコウモリから感染したことがわかりました。この猫は、狂犬病ワクチンを接種しておらず、家から外に出てしまっていたため、コウモリと接触して発症したようです。同じようなケースは2007年にも見られました。このことからも、猫が狂犬病ワクチンを接種していない場合には、うっかり猫を外に出してしまうと取り返しのつかないことになることがわかります。特に、フランスではキツネやコウモリが感染源となる可能性があるため、猫を外に出さないように注意しなければなりません。

 

写真:狂犬病の感染源になる可能性があるコウモリとキツネ

 

↑ 猫の狂犬病が見つかった地域(赤枠):地図の左はアルジャントゥイユ、パリから遠くありません。

 

↑ ドール、この地域のディジョンのムタード(マスタード、写真)は有名です。

 

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